Vinyards
Vinyards
「伊豆でワインを作る以上、雨と向き合う覚悟は当然必要なもの。
そのうえで、健全な病気の無いぶどうをつくることを常に考えています」
中伊豆ワイナリーのぶどう栽培の歴史は、1987年に遡ります。
創業者の志太勤は、静岡県三島市三ツ谷新田に2アール(20m×10m)の小さな畑を借り、初めてのワイン用ぶどう品種の試験栽培を始めました。1989年には旧修善寺町(現・伊豆市熊坂)に試験農場を開設し、伊豆に適したぶどう栽培のために試行錯誤を繰り返します。
1993年、現在の中伊豆ワイナリー シャトーT.S がある伊豆市下白岩にワイナリーの建設が始まります。 この土地でのワイン用ぶどう品種の試験栽培も開始し、本格的にワイナリー事業を始動するための大きな一歩を歩み始めました。そして現在、「中伊豆志太農場」という自社畑を約10ha所有し、赤ワイン用ぶどう6種、白ワイン用ぶどう4種を栽培しています。
標高約300m。関東ロームに似た褐色黒ボク土。南西向きに下がる緩やかな傾斜面です。
雨が多く、夏は温暖湿潤な気候は、決してぶどう栽培に適した環境とは言えません。
栽培家たちが日々ぶどうと向き合い、様々な工夫を凝らして栽培しています。
ワイン醸造用のぶどうはすべて「垣根栽培」です。
垣根栽培のやり方は、一部「ギュイヨ・シングル(1本のぶどう樹の主幹から1本の枝を残して剪定する方法)」ですが、殆どを「ギュイヨ・ダブル(1本のぶどう樹の主幹から2本の枝を残して剪定する方法)」を採用しています。
ハーベストエリア(ぶどうの実がなる場所)を雨から守るために、グレープガードを使用しています。また、同じ理由でぶどうの樹が雨水を吸収しすぎないよう、敢えて常に草を生やした状態の草生栽培を行っています。